「パラソルヘンべえ」は_

放送作家組合の別の教室の生徒さんも加わって、若い人たちのエネルギーが充満してきました。こうなると番組全体にも活気が出てきます。どうやら制作は順調に運ぶようになりました。
さてここでひとつふたつ、この番組の内緒話(?)を。
NHKは実際のところ、藤子不二雄先生の A と F の違いを理解していなかった。NHKが求めていたのは正に「オバQ」や「ドラえもん」的アニメです。事実、番組宣伝のプロモーションでNHKの人は得意げに「『ドラえもん』で御馴染みの藤子不二雄先生です」ってA先生を紹介しちゃうんですから。もう慌てちゃいますよ(笑)。
我々もどちらかというと、そのNHKが求める方向で番組作りをしていました。毎日の夕方の放送で低学年の子供たちが対象なんですからね。
しかしA先生の個性はむしろその逆。「怪物くん」「忍者ハットリくん」「魔太郎がくる!!」「笑ゥせぇるすまん」「プロゴルファー猿」といった代表作からも分かるように、ちょっとブラックでシュールなものです。その意味ではA先生もなんとか<NHK的良い子路線>のアニメをとお考えだったのでしょうが、正直どこかで抑えていた部分があったのでしょう。アニメ制作現場が無理強いしてしまった点も多々あったと思います(ビデオ化の際、いくつかのエピソードが「私の世界ではないから」と割愛されています)。
番組が後半期に近付くと、徐々に内容がほんわか、ほのぼのムードから、異次元空間の出現、パラレル(パラソル)ワールドなどちょっとシュールになってきます。あれぇ…もしかしてこれがA先生本来の…?ある日、その証拠(?)を私は見つけてしまいます。中野の「まんだらけ」本店で「マボロシ太夫」というちょっと風変わりなA先生の昔のマンガを発見!主人公のパラソルにぶら下がって飛ぶスタイルは正にヘンべえと同じ。けれど風貌はある種…怪異な、まさしくA先生独特のものです。「ああッ!ヘンべえはこれが元ネタだったんだ!A先生、これをNHK用にアレンジしてプレゼンしたのかぁ…まったくのオリジナルじゃなかったんだ」これで納得です。こんなこと、現場スタッフの誰もが知らなかった。私の知る限り、A先生は番組の最初から最後まで、このことは説明されていません。(私もあらためて訊かなかった。ならば知らないことにしておこう)
でも、熱烈なA先生のファンは分かっていたんでしょうね。先日「藤子不二雄ファンはここにいる/koikesanの日記」というサイトでこの辺りのことが書かれているのを見つけました。もう内緒でもありません。むしろ、そんなことも知らないで作ってたの?って言われてしまいそう。ということで、ここから先はそちらに譲ります。 http://d.hatena.ne.jp/koikesan/20050723
あ、そうそう、講談社の雑誌「ヒーローマガジン」は番組終了に伴うかのように廃刊となります。正にA先生のためだけの雑誌でした。
もうひとつの内緒話(こっちはけっこーシビアです)はまた明日…かな。

アクセスカウンターを入れてから_

今日で一ヶ月が経ちました。で、4500という数字、これってどんなもんなんだろ?
一日平均150。ユニークアクセス(同一人が短時間で何度も訪ねているのは一回とする)っていうのがあるらしく、それを踏まえると実際は100人くらいの人が毎日ご訪問くださっていることになるみたい。ありがたいことです(どうやらその大部分が固定読者らしいけど)。人気ブログになると一日、数千、数万にもなると聞きます。ま、この日記はそういうのを目標にするようなものと違うから、これからも地道にこつこつといきましょうね。