フィレンツェ_

「フィレンツェ歴史散歩」

藤本四郎風景画展の案内状にフィレンツェでのスケッチが描いて有ったと思ったら、そのフィレンツェから素敵な贈物が届きました。
フィレンツェ大学の中嶋浩郎先生の新刊「フィレンツェ歴史散歩」です。(先生とは昨夏に日本でお目にかかり、拙著「マンガ メディチ家物語」執筆に際し、先生の前著を参考文献とさせていただいたお礼を述べて以来のお付き合いです)
フィレンツェの路地の一つ一つには、(たとえどんなちっぽけな路地であろうと)必ず何らかの形で秘められた歴史を持っている。それを先生は丁寧に拾い上げ、物語としても活き活きと解説&紹介されています。奥様との共著「素顔のフィレンツェ案内」が今の旅行者のためのガイド本だとすれば、さらにその旅行者を遠く、ルネサンス時代の奥深くまで、正に同道してくれるものです。先生が渾身込めて十年がかりで完成させたとか、この本がもう二年早く出されていたら、私のマンガも違ったものになっていたかもしれません。私は一気に読んでしまいましたが、本当に面白いです。
藤本さんの、もっと有るであろうフィレンツェの風景画を早く観に行きたい!そうだ、彼にもこの本を紹介しよう。彼ならこれから何度も行くだろうから。
isbn:4560027897フィレンツェ歴史散歩」中嶋浩郎・中嶋しのぶ著/白水社刊・定価(本体2200円+税)