で、明日の「まんが日本昔ばなし」ミニ情報。_

「しっぽの釣り」はパート1の放送ラインナップに入っている、かわうそとキツネの動物譚です。
演出の光延博愛さんは東映動画(それもCM畑)出身。かわうそが魚を抱えてギターを弾く真似したりと、ちょっと昔ばなしらしくないお洒落なセンスを発揮していますね。他に「さるかに合戦」「力太郎」「絵姿女房」が彼の作品。この後、グループ・タックとフジテレビ制作の「ハックルベリィの冒険」で監督(私と小華和さんが演出)をされました。秋葉原の「オノデン坊や」は彼のデザイン(の筈)です。主宰するアニメ制作会社(株)スタジオ「雲雀」は今ご子息が社長さんになっています。
「座敷わらし」はパート4での放送と、ちょっとあとの作品。
演出の「漉田実」さんは杉井ギサブローさんのもう一つの名前。この当時、彼は長期の(放浪の?)旅に出ておりまして、旅先から出来上がった絵コンテを送ってくるのです。で、実際の演出は監督の前田庸生さんが代行。つまり二人の共同ペンネームかな。いや、当時のプロデューサー中田実紀雄さんも含めた三人だった。
杉(すぎ)=漉(すき)、前田&中田=田、実紀雄=実 というわけです。
(ストレートに「杉田実」という名での作品も有ります)
彼の場合は文芸も兼ねています。この番組は各演出家の書いたナレーションと台詞を、平見修二さんと沖島勲さんの文芸担当のお二人が微調整して、全体の語り口調の統一を図っていましたが、杉井さんだけは別格扱い。すべてノータッチなのでした。(いや〜、凄いお人だ!)