やけにアクセス多し。_

昨日は通常の数倍のアクセスがありました(今日も続いてる)。
例のマンガ家さんの提訴問題ですね。この件の「まとめサイト」があって、そこにこの日記も収集されたらしく、そこからのアクセス。
建設的な提言でも書いていたら良かったんだけど、覗かれた方はさぞガッカリされたことでしょう(笑)。
この問題、私も覗く側にまわって「たけくまメモ」とか「漫棚通信」などいくつかのサイトは読んでいます。出版社サイドのコメントも出たようですし(読者に対するお詫び)、マンガ家さんたちも発言されてきている。
いろいろな意見、感想の中で目に付くのが「原稿料が安すぎる!」っていうもの。「原稿料は安くてもコミックスの印税があるから」っていう意見に、「コミックスにならなきゃそれまででしょ!」って応酬したりしてね(「安い」というのは共通認識?)。
私は雑誌の経験が無いから、件の原稿料についてはそれが妥当なのかどうかは分からない。
書き下ろしの「伝記」や「歴史」ものの単行本学習マンガなどは、大体が1ページいくらの原稿料(いわゆる「買取」)で、権利は出版社に帰属される(初版以降どれだけ再刷されても関係なし)。事前にシナリオが用意されていたり、編集者や監修者の意向に合わせたり、何人かで分担したりと、自分の作品というよりは絵(マンガ)のパートを担当する報酬ということなのでしょうね。私が描き始めたころ(20年ほど前)でページ1万円が相場だったような…。
私の場合は構成からの全てを担当するので、自分の著作として当初から「印税」契約にしています。
そのころは「アニメ」っていう本業があったから、週末だけを使うマンガ執筆の分は収入としてアテにせずに済んだのです。だから「権利」を優先した。長年アニメーションの現場にいて「権利」がいかに大切か痛感してましたからね(「まんが日本昔ばなし」問題・苦笑)。
「マンガ」が本業となった現在は、本が出るまで無収入というわけにもいきませんから「一冊いくら」と決めておいて、執筆開始から月々の分割払いにしてもらう(プロ野球選手の報酬支払いみたい)。印税の前払いみたいな形でしょうか(だから、初版時には支払いが発生しない)。で、再刷時から部数に応じた新たな印税が発生するというわけで、ロングセラーになってもらわないと困るのですねぇ、実際のところ。その「一冊いくら」ですが、ページに換算すると…アラ、今回のマンガ家さんと同じ…ような金額になってしまった!(笑)。