「漁師とおかみさん」_

「漁師とおかみさん」扉

浜辺の粗末な小屋に住む漁師の夫婦。原話(初版)ではこの小屋を「小便壺」って書いてるんだけど(笑)。
○漁師がヒラメを釣り上げるが、そのヒラメが
「私は魔法をかけられた王子、私を食べても美味しくないよ」と言う。
漁師は驚き「しゃべる魚なんて、とても食べられないよ」と放してやります。
その話を聞いたおかみさんは
「なんで願い事をしないんだ!」と怒るのですね。「そういうときには願い事をするものだ。小さな家が欲しいとでも言って来い!」と言うのです。
漁師は仕方なく浜に行き、ヒラメを呼びます。
「お〜い、ヒラメよ、かみさんの願いを聞いとくれ。小さな家が欲しいんだって」と。
海面に現れたヒラメは「戻りなさい。そうなっていますから」と答えます。
漁師が帰ると、おかみさんは小さな家の出現に大はしゃぎしていました。
「驚いたなぁ、でも、おかげで幸せに暮らせる」と漁師。
しかし、二週間も経つと
「気に入らないねぇ。もっと大きな家が欲しいよ。あんた、もう一回ヒラメにお願いしておいで!」
おかみさんはお願いの程度が低すぎたと思ったのですね。
そこで、漁師がヒラメに頼むと、これも実現してしまいます。
こうして、そう、おかみさんの要求はどんどんエスカレートしていくのです。
漁師は「もう充分じゃないか、おまえ」と毎回さとすのですがねぇ…。で、願いはその都度かないます。
「石造りの御殿で暮らしたい」→「お城に住む王様になる」→「皇帝だ!」→「法王の方が偉い!」ときて、最後にはとうとう
「わたしゃこの世を創る神様になりたいよぉ!」
そして、漁師が戻ると、元の浜辺のボロ小屋の前に、悄然とへたり込んでるおかみさんがおりました。チャンチャン!
これ、分かりやすくって好きな話だなぁ。
私のマンガでは、ラストを、漁師がおかみさんの背中を優しく抱きかかえるようにして、小屋に入っていく場面として描いてます。ちょいとジーンときまっせ(笑)。キャラが昔のアニメっぽい?(全29ページ)
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