昨夜遅くに電話。

ナンバーディスプレイは「表示圏外」。?と出ると「おーい、ローマからだよ〜!」
虫プロ時代の友人N子だった。相変わらず元気いっぱい。彼女はイタリア人と結婚して、もうローマ在住ン十年にもなる。あちらでもアニメーション続けてて、手塚治虫のイタリアとの合作アニメ「旧約聖書物語」では橋渡し役もしています。私とは時々手紙のやり取りをする仲(家人はかつて彼女の部下)で、今回のマンガがイタリアものということから当然のプレゼント。
「凄い本出したねー!よく調べてるよー」うれしい感想を一方的にまくし立てられた。彼女は興奮してあちらのマンガ関係者たちにも見せたらしい。彼女、ローマでマンガ学校の先生もしているのです。しかし彼女の意気込みにもかかわらず、彼らの反応はいまいち。
現在、イタリアでも日本のマンガは大人気です。けれど、それはあくまで「セーラームーン」や「ドラゴンボール」のようなアニメ系と、高橋留美子北条司のラインであって、いくら日本人がイタリアを舞台のマンガ描いたといっても「こんなのは受けないよ」ということらしいです。そりゃそうだよね。目的、対象がまったく違うんだから。だけど、マンガ関係者だったら、も少し興味もってくれてもねえ…あんたたちのことを描いたんでっせ、イタリアの皆さん方。もっとも、イタリアのマンガ家が「徳川家物語」<江戸300年の奇跡>なんて本を出しても誰も読むわけないか…(いや、読むだろうな!私だったら)
彼女、更にはイタリアでのマンガ出版のシステムなど詳しく紹介してくれました。プロジェクト組んで企画から立ち上げると、制作は完全分業制。ストーリー、台詞、キャラクター、コマ割り、作画、着色(カラーは必須とか)それぞれ担当者が違う。これらすべてを一人でコツコツ2年間かけて執筆なんてあり得ないよとのことでした。