「まんが日本昔ばなし」の二代目チーフディレクターは小林三男さん。彼は元は虫プロの撮影出身ですが、途中、演出に転身し、前田庸生さんの後を継いでこの番組の監督に起用され、番組終了までその大役を務め上げます。その彼のDVD 「小林三男の世界・癒しの風【風墨】」が私の手元に届きました。（もちろん購入したもの！）画像はそのパッケージ。
彼はこの２０年近くを日本古来の水墨画とは異なる、独自の手法を取り入れた「墨画」の制作に没頭。自らの描く作品を＜風墨＞と名付けました。その最新作を含む１００枚近い作品群を映像に収め、オリジナル曲を重ねて一枚のDVD（２５分）に完成させたものがコレというわけです。「まんが日本昔ばなし」の監督だったといっても、彼はアニメーターや、美術畑出身の絵描きではありません。ですからこのDVDにはアニメのキャラは登場しませんし、動く映像ではありません（パンやズーム、ディゾルブなどのカメラワークはあります）。ただ静かな音楽と、郷愁を誘う墨画(風景や童画）の世界が、ゆったりと展開されるだけ…私は去年、彼の個展でじかに作品に接していたので、どのような映像になっているのか、実は興味津々でした。期待にそぐわぬ出来というのは正にこのことでしょう。「癒しの風」とは、名付けたり！！いや〜、涼やかな風を感じさせる曲が心に染み渡って…実にいいんだわ（あ、もちろん「絵」もね。三男さんゴメン・笑）水墨画には、描く側にも観る側にも何故か人の心を惹きつけてやまない魅力があるんですね。このDVDは、彼とは３０年来の付き合いを持つアニメプロデューサーFさんの会社（有）「リバティシップ」から販売（送料込み３０００円）されています。興味を持たれた方はこの会社名で検索の上、お問い合わせください（豊島区の会社で電話番号も出ています）。私から聞いたと言っても、値引きはありません（笑）。今日はちょっと友人の広報役になってしまった。
そうそう、「まんが日本昔ばなし」の関係者で言えば、御大の杉井ギサブローさんと演出家の前田康成さんも水墨画を描かれてますね。そのうち私も挑戦したりして（「書」は我流なれど大好き！）。
