これが建った日なのかも…_

「不要論、展示要望も…アニメの殿堂に意見387件」
※昨日のYOMIURI ONLINEから。
アニメの殿堂」と呼ばれている「国立メディア芸術総合センター(仮称)」について、建設を計画している文化庁が国民から意見公募したところ、387件の意見が寄せられたことが17日、有識者らの設立準備委員会で報告された。
117億円を投じて建設することに批判が集まっていたが、施設そのものが不要との意見は34件。既存の建物を活用すべきだとの意見は20件だった。
建設場所については、当初、想定されていた東京・お台場以外に、秋葉原とともに、大阪や京都などを候補にあげる意見もあった。
展示の具体的な内容に言及する意見も多く、東京・お台場で期間限定で公開されている等身大の「機動戦士ガンダム」を常設展示にすべきだとの意見や、多くの巨匠を輩出した「トキワ荘」を館内に再現してほしいとする意見もあった。(2009年7月17日21時23分 読売新聞)
…で、大多数は賛成意見だったってこと? 報告になっているのかな、これで。
実際の報告はもっと詳細なのかもしれないけど、この記事だけじゃね。
に、しても「有識者らの」ってなんか好きになれない言葉(この文脈で要るの?・笑)。
じゃ、私もちょっとだけ。
昔(三十年ばかり前…)、今の「メディア芸術祭」とはちょっと性格が違うけど、文化庁に「こども向け優秀アニメ番組に対する表彰制度(正式名称は失念)」というのが出来て、毎年、いくつかの番組が選ばれて、制作会社(プロダクション)に対して、けっこうな報奨金?が渡されていました。
映画(アニメとか大人・子供向けに関係なく)にも同様な制度あり(アニメは300万、劇場用映画は1000万だったと記憶するが…)。
グループ・タック制作の「まんが日本昔ばなし」はその授賞の常連だったのです(他には「サザエさん」とか「名作アニメ」シリーズが)。われわれ現場スタッフ、「いい番組作ってんだから、毎年の受賞は当然!」とまで思っていましたっけ。
最初の年だけは現場も授賞式に出向いたり、スタッフが勢ぞろいしての受賞パーティーなんぞやったけど、翌年からはスタッフ還元は無しで、会社もすっかり制作費の補填に充当(笑)。十数年間も連続して受賞していたのだから、それも当然でしょうね(むしろ計算に入れてた?)。
時代はバブル真っ盛り。その恩恵が届かない「業界(制作現場)」がなんだか可哀相だとばかりに、国も気前が良かった。この、ご褒美みたいな制度、いつの間にか廃止され、今の「メディア芸術祭」となったみたいですね(賞金は大幅減?)。
お上が判断する優秀番組なんて…という「?」もあるでしょうが、現場ではけっこう励みになっていましたよ。
ところで、今度の「アニメの殿堂」(別称「国営マンガ喫茶」)の件、騒ぎになってるのは、保存・展示用の建物を作る予算が117億円も!ということですよね。
建てることだけ決めておいて、運営などはこれから急いで(今月中に)考える、っていうのがあまりにも「え、え〜ッ?!」です(笑)。
日本のマンガやアニメが重要なコンテンツだとか、国策にも叶うとか、政治家・官僚様方に急に言われても…ねぇ。
推進方には、「このままでは貴重なマンガ原稿が散逸してしまうから歓迎」なんて発言もあるそうですが、なんだかなぁ…と。「私の原稿、どうかご保存を!」って、差し出す作家さんなんているのかしら? 
マンガに関しては、これまで民間で蒐集されてるものを供出させて国の管理のもとに一元化…なんて出来るわけはないし、アニメだって、国が昔のフィルム(番組)をこれから蒐集しようってわけでもないでしょう。
貴重なお金をサブカル業界に投下するならば、人材の育成や劣悪環境(資金面も含め)の改善に是非とも。
最初に紹介したような、良心的番組をつくる制作現場へのご褒美復活なんてのも、「有り」なんじゃないのかなぁ…
どうしても保存・展示用の建物が必要っていうのなら、既存のものを利用しましょう。
例の、殆ど使われてないという「私のしごと館http://www.shigotokan.jp/はどうですか?
近く行われる総選挙で民主が勝ったら、予算ストップで白紙に戻るんだろうから、ワイワイ言ってるのも今だけなのかもね(笑)。(これ388件目の意見?)

庭のカサブランカを切ってきた(花粉のところは落として)。で、カミサンにあとを託す。
香りが部屋に充満…クラクラする。