韓国語版の実例③_

「まんが聖書物語」<創世記>より

画像は「まんが聖書物語」の韓国語版の描き加え。
これは実際には「海賊版」と言ってもいいものなのです。
ある日(もう十数年も前のこと)突然、韓国のキリスト教系の出版社が許可なく韓国語版を作り、事後承諾を求めてきたのです。こちらのキリスト教関係者は心優しかったのですね。同じ宗教関係者ならばということなのか…「仕方ないなぁ」と許しちゃった(私も渋々同意)。でもその後、別の出版社が前の出版社から権利を譲り受けたといって、別の装丁にして再度の無断出版を。
さすがに「そりゃあダメだよ!」となって、講談社版の「マンガ聖書物語」(+α文庫)出版を契機に、これら海賊版の駆逐となればありがたいと、韓国の大手出版社と正式契約したのです(先方から文庫を見ての、申し入れがあった)。ですから今は正規の本が出版されています(4日の日記で紹介)。
ま、それはともかくとして、今日の画像は上段が「涙」の描き加え。「創世記」エジプトの総理大臣になったヨセフが兄弟との再会の場面(ヨセフのアップ)。
私は涙を浮かべて<堪えている>つもりでした(右側オリジナル)。でも、あちらの人はそれじゃ伝わらない(弱い)と思ったのでしょうね。こぼしちゃった!
下段は、同じく「創世記」のヤコブラケルの初夜の場面。夜が明けたら姉のレアが入れ替わっていた。(聖書にはこんな話も載ってます。妹を先に嫁がせるわけにはいかないということらしい。余談)これに怒ったヤコブが家をとび出す時、(=3=3プンプン)マークが描き加えられています。その前のコマにもなにやらハングルが。
こういった細かな描き加えが、調べてみると一巻あたり十数ヶ所は有ったかな。こうなると、親切というか…笑っちゃう。
あ、この本は逆版(裏焼き)じゃありません。切り貼りして左右のコマを入れ替えています。
明日は正規に出されている方をご紹介。なんと!カラーです。