韓国語版の実例④_

「マンガ聖書物語」韓国カラー版

「マンガ聖書物語」のオールカラー版としたものをご紹介。
全6巻がオールカラーです。サイズも25.5cm×18cmと大判。そもそも原本はモノクロですよ。こちらが渡したデータに着色してオールカラーにしちゃうんですから、あちらのすることは大胆というか「凄い!」。
画像は分かりやすいよう、昨日と同じ場面にしてみました。上段左のコマの右側の縦の空白は、原本では日本語のナレーションがあります。この文章は手前の人物の上に横書きのハングルで載っていますね。めくり対応は、同様に左右のコマの入れ替えで処理されています。切り貼りの結果、枠線が微妙にずれているのが分かるでしょう。
現在はマンガ原稿はかつてのような写真製版でなく、スキャナーを使って取り込んで、コンピューター上で殆んどの作業が行われます。トーンの貼り込みも、台詞も。ですからこの韓国版も、こちらが渡したデータに<着色作業>までを追加したのでしょう。ただ、問題なのは相も変らぬ「無断ぶり」。私は本を受け取ってはじめて「カラー化」を知ったんですから!
「うおおおおおぉぉ!!オールカラーだああぁぁ!!」ってなもんです(笑)。
訊けば韓国ではマンガはカラーが主力だというじゃありませんか。(ホントにそうかは疑問?)しかし、だからといって勝手に着色するとはねぇ…。本来、了解とって、作業前に色付け見本を見せるとかが当然と思うのです。この辺りも、契約時にきちんと詰めなきゃダメなんですね。大手出版社同士でさえこうなんですから。ただ、意外と落ち着いた色味に仕上がっていたので、「まぁ、これなら良しとするか」と、受け入れてしまいました。何より全6巻で計1000ページにもなる、その全てに着色を施したオペレーターの労力には、「いやー、ご苦労様でしたな」としか言えませんので。ちなみに、この本は各巻8000ウォンです。けっこういいお値段なのかな?