「まんが日本昔ばなし」_

「鉢かつぎ姫」は今沢哲男さん演出、鈴木欽一郎さん作画ということで、外部にグロス発注した作品だったのではないかな。当時お二人は香西隆男さんの主宰するスタジオ・ジュニオに所属していたと記憶しています。今沢さんはこの後「キャンディ・キャンディ」「六神合体ゴッドマーズ」をはじめ、有名どころのアニメ番組の監督を次々とされる方ですね。「昔ばなし」ではごく初期にほんの数本だけ演出しています。鈴木さんは私演出の「ちょうふく山の山んば」(今期放送済)でも作画を担当。
大竹伸一さんの「蛙の子は蛙」は平成になってからの作品のようで、私は初見。
以下は一般論としてのコメント。
グロス外注作品の場合は、受注する制作会社側は経済性(スケジュールと枚数)を考えざるを得ないんで、そこ所属のクリエーターはどうしても分が悪いよね。(個人受注はまた別の話し)さぞかし「タック社内の連中は好き放題に枚数使えていいよな」って思われてたんだろうな。だから余計に<才気で勝負!>となったのでしょう。結果、外部作品にユニークなものが多く、オーソドックスな演出作品が社内に多くなる。社内にも個性豊かな人材はいたから、それなりにバラエティーは出てたけどね。私は自分が作画を担当する場合、殆んどの作品で2000枚ぴったりに仕上げていた(一応それが基準だから目いっぱい使う)。演出のみで他の人に作画してもらう場合はそこまでの計算は出来ないけれど、枚数削って効果的に見せるだけの才覚も無し!いつも可もなく不可もなく…。