何故なんでしょう…_

「治虫忌」のお酒

米沢嘉博さんの「手塚治虫マンガ論」(河出書房新社)を長谷邦夫さんが書評されてる。
最近のマンガ家志望の若者が手塚マンガを読まないって…あぁ、そうなんだぁ…
手塚治虫は平成になると同時にこの世を去っている(’89・2・9没)。
もう来年は平成も20年だよ。先生の死に愕然としたのも、ずいぶんと昔のことになってしまったな。しかし、手塚マンガが古くなったというわけでもないだろうし、つまらないわけでもない。でも、読まれないのは何故(ホントに読まれてないのですかね)?。一般には読まれているのだが、マンガ家を目指す人が読まないってことなのかしら。
もっとも、他人のことは言えない。私も手塚マンガを読まなくなって久しい。正直に言えば、おそらく40年来…虫プロに入社した頃、もう既に愛読者ではなかった。私にとっては小、中学生時代の「鉄腕アトム」を筆頭に、「ジャングル大帝」や鈴木出版の単行本の殆んど、「0マン」「スリル博士」といった子供の頃に読んだもので終わっている。あとはせいぜい仕事の上で必要だった「どろろ」までだな。成人してからは「火の鳥」も「ブラックジャック」も、とにかく呆れるほど興味を持たなかった。
あれほど夢中になって追いかけていたのに、何故なんだろ…急激に醒めてしまったのが自分でも不思議。マンガ、アニメの世界に誘い込んでくれた大恩人で、憧れの大先生だった手塚治虫が「社長さん」という存在になってしまったから?
「嫌い」じゃなくて、「読む気にならない」ってことなんですがねぇ。「読む気に」なるかならないか、ここが肝。「手塚マンガのお楽しみは、これからだ」ですか…難しいなぁ。
画像は先生の三回忌(治虫忌)でいただいたお酒。書棚の奥に埋もれてました(未開封)。