今は亡き畏友、坂口尚の「はじめての坂口尚展」へ行く。
没後間もなく阿佐ヶ谷で小規模な遺作展があったが、本格的な展示会はこれが初めてということだ。
亡くなったのが1995年12月22日だから、あれから21年が経っている。
私にとっちゃ「なんで?いまさら」感もあったが、伺わないわけにはいかない!
高校時代に劇画同人誌を介しての出会いから、もう半世紀以上…
肉体は消えていても、描画を通し厳然と目の前に再臨の彼を見る。
緻密に描かれた原画の持つ迫力、ただただ、その力量に圧倒されるだけ。
撮影も自由とあって、多くのファンが至近で展示作品をカシャカシャと♪
企画関係者としばし懇談、「あ、ひぐちさん、偉人物語の監督の…」
虫プロ時代以降、久し振りに彼が関わってくれたアニメだからね。
そのときのミニ絵本が数冊置いてあった。
彼らの「坂口尚をもっと知って欲しい!」という熱意を痛いほど感じ、今、もし…は詮無いことと思いつつ帰途に着く。
(天才は人生僅か50年にも届かず、凡才は古稀を過ぎ…か)