「たのきゅう」の近藤英輔さんは、この少し後に「まんが日本史」という番組の監督をされた方です。この番組をよくご存知の方なら、すでにその片鱗を見せていますので『なるほどね』となることでしょう。編み笠かぶった「旅役者」がいきなり街道を闊歩して登場するので、あれ？これが昔ばなし…って思うかもしれませんが、もともと落語にもなってるバカバカしいお話ですし、素直にお楽しみいただければいいのでは。山中での「うわばみ」と「たのきゅう」のやり取り、最後の常田富士男さんのとぼけた台詞がいかにも落語っぽくて絶妙！です。何でそこまで覚えてる？いやいや、実はプライベートで所持してる自己編集ビデオ＜初期傑作集２※＞で確認したのですよ（笑）（※１１月１０日の日記に詳述）。
私とはグループ・タック制作の「ハックルベリィの冒険」（彼が作画監督）で、ご一緒して以来、すっかり仲良しに。当時は同じ東映動画出身の光延さん、小華和さんと一緒に土田プロでお仕事されていました。その土田プロ制作の「まんが日本史」が彼の初監督作ということで、私も何本か原画を手伝わせてもらった。お酒が大好きで、毎晩ご自身が「たのきゅう」ならぬ「うわばみ」状態（笑）。富士見台の酒場「羽越（うえつ）」での楽しい日々が思い出されます。とても優しいお人柄。お酒が原因でもないでしょうが、口惜しいことに十年程前に亡くなられました。私としては、明日はあらためてそんな彼を偲びながら観ることにします。
「牛若丸」は、「かぐや姫」と同じ演出家・児玉喬夫さんの作品。当時も今も、彼ならではの斬新なキャラクターデザインですね。私はまったく関わっていないので、それ以外のコメントはパス。
