「魔女の薬草箱」_

「魔女の薬草箱」西村佑子

先週、早合点した冊子小包。本日、「メール便」となって届きました。
魔女研究家(?)西村佑子さんの最新刊「魔女の薬草箱」(山と渓谷社)です。配本が店頭先行で、著者分は後回しになったとのことでした。早速に表紙を紹介。帯の水木しげるさんのコメントがなんとも可笑しいですね。中には図版が多く、煎じ薬としてのレシピなんかも有って、面白そう!。薬草だけじゃなく、魔女についてもいろいろ書かれてますよ。「へぇ〜」「へぇ〜」の連発。「うんちく」の仕入れにもなりそうです(笑)。
西村さんは他にも「グリム童話の魔女たち」(洋泉社)「ドイツ魔女街道を旅してみませんか?」(トラベルジャーナル)という著作が有ります。私とは「マンガグリム童話」で各話解説をお願いして以来のお付き合い。ドイツ語の先生でもあるので、私は今の仕事で或るお願い事をしました。13世紀の始めごろ「聖フランチェスコ修道会」の修道士たちが、布教のためイタリアからドイツへ入るのですが、彼らはドイツ語を「はい(Ja!)」しか知らず、どんな質問にも「はい」と答えたために、捕まって殺されてしまいます。このくだりを描く際、ドイツ人の台詞(吹き出し)に実際のドイツ語を併記することに決めて、彼女に私のつくった台詞を送り、これをドイツ語にしてと頼んだのです。いかにもマンガならではの表現、と一人悦に入り、返事を待っていましたら、彼女はなんと、「こういった場合は今のドイツ語ではかえって不自然かもしれない」からと、ドイツで中世のお芝居に取り組んでいるという現地の友人(ドイツ人)に依頼してくれたのです。「私にとっても勉強になる」といって快く。おかげで、古風なドイツ語という、私の狙い以上のものに仕上がりました。たしかに日本語だって今と昔じゃ大違いだし、ドイツ語もそうなんですよね。そこまで配慮してくださるとは!
感謝!
ところで、毎年4月30日はドイツのハルツ地方、ブロッケン現象で有名なブロッケン山の有る、かの地で「ヴァルプルギスの夜」という魔女のお祭りが開かれます。ドイツ中の魔女が集結して悪魔と共に宴を催すという伝説に基づいたこのお祭り。
彼女は今年も日本の魔女として(?)参加するため、もうじきのご出立。いってらっしゃーい!