「書」に。_

新聞などによると、バカに評判なもので「よし、行こう!」と、高橋英樹の個展に。
↓(作品がいくつか見られます)
http://www1k.mesh.ne.jp/aiueo/koten/index.html
確かに凄かった。
エレベーターのドアが開くとそこはもう会場、贈られた豪華な花の香りが一気に押し寄せて息苦しいほどです。書の個展とはとても思えない。ど派手で華やか?で、まるでパーティー会場みたい。
ご本人が入り口近くでドーンと出迎えてくれてます。自ら「いらっしゃいませ」ファンの一人ひとりに声を掛けて嬉しそう!!
会場には「この半年で書いた」(本人談)という数十点の作品が…殆んどがいわゆる「少字数書」で一文字の「花」「夢」「愛」「幸」「道」…なんていうもの。なんだか私が今やってることと似ています(印を自刻するのも一緒だ)。
「昔からなぜか字を書くのが好きで、還暦を機に何か…と思ったときに<書>にめぐり合った」
と、いうのは私の動機とまるで同じ。始めはやっぱりこういった方向になるのかな…。もっとも、そのスケールは大違い。私は半紙や、せいぜい半切二分の一程度だけど、彼の制作の中心は、全紙を何枚もつなげたような、床に置いた巨大な紙に、両手でわしづかみにした箒のような筆でバケツの墨液を一気に叩きつけるもの(その制作の様子がビデオで流されている)。
さすが、時代劇の大御所的、書風にちゃんとご自分の個性が反映されてる。自分が主演の映画タイトルを自分流にあらためて書いてるのが面白い試みです。
奥様がファンに付き添っては、質問に答えて制作の裏の苦労などを丁寧に解説してましたっけ。芸能人も次々現れて、詰め掛けた中高年ファンは作品とお客人の双方を楽しめて、さぞ嬉しかったことでしょう。私もミーハー的に「お、石田純一だ」「田中のスーちゃんが来た!」なんてその都度カミサンに知らせたりして(笑)。こっそり真横に立っても文句は言われないよ。
同じビルの2フロア上では「栴檀社書展」というのをやってまして、こちらは全てが「かな」の、これまた素晴らしい展示でした。「激と静」「剛と柔」の対比も面白く、充実した銀座行ではあった。
夜には、私も「墨」と「遊」を。