昨夜の「まんが日本昔ばなし」は_

ほのぼのカールおじさんの世界でしたね。次回は「かもとりごんべえ」と「座頭の木」。
それぞれ小華和(こはなわ)ためおさんと馬郡(まごおり)美保子さんの演出。
小華和さんは東映動画出身の職人肌の演出家。楽しませる術を心得てますから、
ばかばかしいお笑い話を素直にお楽しみください。
「座頭の木」は、ちょっと怖くて悲しいお話です。絵作りしにくい素材をイメージ豊かに演出されたのが「ききみみ頭巾」で美術担当の馬郡さん。そのあたりを踏まえてご覧いただければと思います。
ところで、私がこの番組に最初から関わっていたと言いましたが、正確には、放映前の制作開始時に、「たにし長者」の作画をするため、契約アニメーターとしてグループタック内に机を置いたのがきっかけです。以来、いったいどのくらいの作品に参加したのか、ちょっと確認してみました。
古いVHSテープが5本残っています。
<演出担当集>
「猿地蔵」76・1.31(放映日)
「ちょうふく山の山んば」76.2.7
「養老の滝」76・2・14
「小太郎と母龍」76・4・3
「天狗のかくれみの」76・10・2
「はなたれ小僧さま」76・10・30
「たろ丸の話」76・12・18
「年神さま」76・12・25
「仙人みかん」77・1・8
「馬方とたぬき」77・2・5
「有難やの爺さま」79・1・3
<作画担当集>
「たにし長者」75・3・4
「笠地蔵」75・1・7
かぐや姫」75・3・11
わらしべ長者」75・3・25
「ききみみ頭巾」76・1・3
「河童のくれた妙薬」76・9・11
「かじかのびょうぶ」76・10・9
「あんばらやみの馬」76・10・23
「空を飛んだキツネ」76・12・11
<演出&作画担当集>
三年寝太郎」75・2・18
「仁王とどっこい」77・1・29
「なんにもせん人の話」77・4・2
「あさこ・ゆうこ」79・3・17
壱岐のあまんしゃぐめ」84・3・3
「いじわるじじい・せっこきばばあ」84・7・14  
ここまでが自分の関連作。本当に短期集中で一気にって感じでしょ。グループタックのもう一本のテレビシリーズ「まんが偉人物語」が決まって、その監督にされちゃったから「ハイ、もうここまで!」って。(84年の2本は当時のチーフディクター小林三男さんへのお付き合い・笑・もうこの時は外部の人間でした)
あとの2本は
<初期傑作集 1>
「こぶとり爺さん」「笠地蔵」「サルカニ合戦」「桃太郎」「鶴の恩返し」「花咲か爺さん」「浦島太郎」「かぐや姫」「一寸法師」「ききみみ頭巾」「しっぽの釣り」
<初期傑作集 2>
「初夢長者」「カチカチ山」「力太郎」「ねずみのすもう」「夢を買う」「天福地福」「豆つぶコロコロ」「絵姿女房」「火男」「たのきゅう」「鬼の嫁さん」
これだけですべて。
これらビデオは自分の作品を手元に残しておきたい欲求から、無理して手に入れた「Uマチック」(4分の3インチビデオ)という機械(当時で数十万円!)で録画したんです。60分テープが1本一万円(30分テープは5500円)したから、どの作品を録画するかとなると厳選しなくてはなりません。(もちろん三倍速録画なんて機能はない)必然的に自分が関わったものに絞られますよね。で、これをのちに普及したVHSテープにダビングしたというわけ。けれどこのテープ自体もう限界(ゆがみ・色落ち・ボケ・傷)状態。現在ぼちぼちとパソコンのHDに移動しています。
※2011・11・1追記
上記の「いじわるじじい・せっこきばばあ」は、正確には「いじわるじじい・せっこぎばばあ」と、「き」に濁点が付くのでした。
このあたりの事情は、2011・11・1の日記をご覧ください。
http://d.hatena.ne.jp/manga-do/20111101