今日の「まんが日本昔ばなし」は_

「習作/女優の眼」③

勝井千賀雄さんの「ねずみのすもう」。勝井さんは東映動画から虫プロに移られて「ジャングル大帝」で演出を、「リボンの騎士」でチーフディレクターをされています。アニメーターとしても「鳥の勝井」として有名で、初のカラーTVアニメ「ジャングル大帝」のオープニングのフラミンゴの大群が飛ぶシーンは圧巻です。「小さなバイキング・ビッケ」の最初の(26話までの)シリーズ監督でもありました。演出はベテランらしく非常にオーソドックスですね。
作画は高橋信也さん。彼も東映動画出身のベテランアニメーター。今は児童書のベストセラー「ズッコケ三人組」(那須正幹・作/ポプラ社刊)の挿絵を、亡くなられた前川かずおさんのキャラクターデザインを忠実に引き継いで描かれています。
もう一本の「十二支の由来」は堀口忠彦さんの演出作品(美術も)。堀口さんはかつて虫プロ江古田スタジオで、のちに「ゲバゲバ90分」などで有名になる木下蓮三さんと一緒に、CMや版権の仕事をされていました。この頃はすでに独立してバリバリ活躍中。今は絵本やNHKの「みんなのうた」、クロネコヤマトのCMなどですっかりお馴染みです。私としては彼が最初に手がけた「初夢長者」が大のお気に入りなのですが(これは凄い作品ですぞ!)…。この「十二支の由来」は初期の頃の正月特番の一本として放映されました。作画はのちにジブリ作品で名を挙げる近藤喜文さんです(「となりのトトロ」の作画監督、「耳をすませば」で監督)。
以上、今週の制作スタッフのご紹介でした。
勝井さんとは仕事でずいぶんとご一緒したし、堀口さんは会うとすぐに「タメ口」きいちゃう友人です(このところご無沙汰)。
残念なことに勝井さん、近藤さん、共に鬼籍に入られました。近藤さんなど47歳で!(’98没)。
※今日の似顔は、ジル・セント・ジョン、キム・ノヴァクリー・レミック、マーサ・ヘイヤーでした。