「劇眼漫歩」32号_

「劇眼漫歩」32号

「懐かしの漫劇倶楽部」の季刊会誌が届いた。表紙のイラストは会員の南谷秀和さん。この方もかつての劇画誌の投稿少年だったそうです。
特集は「私の自慢の本棚」。会員の皆さんの、想い出の詰まったそれぞれの愛蔵書の様子が伺えて、この企画、大変に面白い!殆んどの方が所有の書名の数々を列記されています。単行本や雑誌の、懐かしいタイトルばかりだ!ちょっぴり羨ましい気分にもなります。かつては私も持っていたものも多い。例えば手塚治虫なら鈴木出版の全集や、光文社の全集。白土三平は当然「忍者武芸帳」貸本の全巻。COMやガロも創刊号から全部…。初めての赤ん坊が生まれた時に、マンガに詳しい古書店の人を呼んで、それこそ全てまとめて引き取って貰っちゃったんですよね。私が子供の頃から集めていた数百冊のカビ臭い(?)マンガ本が、狭い家の中をデーンと占領してたもので、この際はもう決断するしかないと!。今にして思えば、あ〜ぁ、何で処分しちゃったんだろう…(苦笑)だけど。当時は生活にも追われていましたし、買い取り価格が数十万円にもなったんですから助かったのも事実。30年近く前の話です。だから、これらマンガ本には感謝!。ただなんとなく所持しててもねぇ…本当に欲しい人のもとに行くのが正しい(負け惜しみ・笑)。
今回の会誌には私の原稿も載っている。といっても私が新たに書く余裕が無いのを推し量っていただき、この「萬雅堂便り」の日記からの抜粋、転載です。どの日付を選ぶのかは会長さんに一任。会にゆかりの記事を書いたブログが数日選ばれています。いずれは、ちゃんと会誌用の記事を投稿しますから、それまではこんな形でご勘弁くださいませ。
会員数も巻末の名簿によると50人に増えている。私の名前も載っていますね。ありがとうございます。
今号には付録(?)として、「きのプロ通信」という会報が同封されていた。きのプロ主宰の木下としおさんは、元々はマンガ家ですが、タツノコプロの動画部長をされていた方で、私はタツノコを退社し、虫プロに移るまでのほんの数ヶ月間(2ヶ月かな)、きのプロにお世話になったことがあります。大泉学園のご自宅スタジオで東映動画の仕事を受注していましたっけ。たしか石森章太郎原作の「海賊王子」(’66)です。木下さんが現在もお元気でご活躍されていることに、感慨ひとしおです。今井紀子さんの名前も懐かしい!。また、子供の頃に大好きだった「ダルマくん」のマンガ家、田中正雄さんと出会ったのがこの時です。木下さんのお友だちで、アニメの仕事は初めてとのことでしたが、いきなり原画を描かれたのにはびっくり、さすが腕のある人は違うものだなぁと!