ラプンツェル_

「ラプンツェル」扉

で、KHM12が「ラプンツェル」です(「市民芸術祭」でこれの舞台劇をするという)。けっこう有名なお話なのでご存知の方も多いかと。
ラプンツェルというのはツマミ菜みたいな小さな西洋野菜の名前で、サラダなどで食べます。ドイツに取材旅行した折、市場の野菜売りに尋ねたら「何だいそれは?」って、あまりポピュラーじゃないみたい(笑)。各話解説でお世話になった西村佑子さんから、現物の写真をお借りして作画しました。
臨月の奥さんが、毎日毎日、となりの庭に生えてるラプンツェルを眺めては「あのラプンツェルが食べたい」と言うので、亭主が忍び込んでそれを盗もうとします(何日かは成功)。ところがついに捕まってしまうのですね。そこは魔女の庭だったのです(ラプンツェルが減るのを怪しんだ魔女が待ち伏せしていた)。
「許してやる代わりに、生まれた子供は私が貰うよ」
赤ん坊(女の子)は取り上げられ、魔女によって育てられます。そして、12歳になると森の中にある高い塔に一人閉じ込められてしまうのでした。
何年かが経ったある日のこと、塔から流れてくる美しい歌声に通りかかった王子が気付きます。ここからはお決まりの展開。
この話をご存知の方なら、塔から垂れ下がる娘の長い髪が、シンボリックに記憶に残ってるのではないかしら。
その髪を王子がロープ代わりに伝い登って、夜な夜な娘に逢いに行くんだから、考えてみりゃ凄い童話だよね。結果、娘は双子を身ごもるし(笑)。結局これも魔女にばれてしまい……ここから先のストーリーは省略だ。
映画「ブラザーズ・グリム」でも、この塔を主要舞台に設定してましたっけ。
しかし、グリムにはやたら魔女が出てくるから、描き分けるのが一苦労です。こんな時、西村さんのような魔女研究家?の存在は有難い。
http://www.geocities.co.jp/SilkRoad-Desert/2213/index_j2.html