「偉人物語」_

まんが偉人物語「葛飾北斎」

自分が作ったモノなら日記に載せても良いだろうと、これまでにグループ・タック時代に関わった「昔ばなし」「子供文庫」での、演出担当作品と手持ちのキャラクターをいくつか紹介してきましたが、もう一つの番組「まんが偉人物語」で、自作があと四つ残っていました。「葛飾北斎」「紫式部」「アレキサンダー大王」「リンドバーグ」です。
この番組は私がチーフ・ディレクターだったので、本来は余裕が無ければ、自分で演出することなど出来ないところ。しかし、いろいろな事情でやらざるを得ない作品も出てしまうのです。尻拭い?的な…(笑)。で、演出は四本ですが、キャラクターまで作ったのは最初の二本。「アレキサンダー大王」はラフなイメージは作ったと記憶してますが、キャラクター表としては手元に残っていませんので、作画担当の人がまとめた筈。「リンドバーグ」は始めから別の人に頼みました。手元のファイルに残る二作のキャラ表を蔵出しして、タック時代のもの総ざらえと致しましょう。
今日は「葛飾北斎」(サブタイトルが「浮世絵バンザイ!」)。タイトル画面もご一緒に。タイトルバックにはもちろん「北斎」の版画を使用。これは「富嶽三十六景」の内「山下白雨」です。題字は私。前にも書きましたが、この番組の各作品の題字は殆んどが私のデザイン(作画)です。アニメ仕立てになってたりすることから「イメージ作りも監督の役割」とばかり、タイトル専門業者に依頼しなかった。文字デザインまでもやりたがる、わがままな私でありました。実を言うと、このときの題字デザインのコピーも、かなり手元に残っているのです。それらもおいおい見せちゃいましょうかね(笑)。
北斎」の中身ですが、とにかく10分40秒で一人の人物をどう描くのか、ってことだからとにかく難しい!晩年の北斎の「もっともっと描きてぇんだ!」というあたりを切り取ってます。画業の紹介はラストにさらりとだけ。番組の立ち上がりの、スタッフ皆が試行錯誤してた頃の作品です。「昔ばなし」と違ってシナリオも必要なんじゃないかとか、作品(人物)を依頼する際には、切り口のヒントくらいは提示する必要があるだろうとか…大変だった。
この番組、ヒストリー・チャンネルだったか、ディスカバリー・チャンネルだったかで二年ほど前にもやってました。枠を埋めるのに便利なソフトなんでしょうかね。29年も前の作品なのに…。