復刻版_

復刻版「並木座ウィークリー」

ついに出来た!私も渇望していた復刻版「並木座ウィークリー」(三交社・刊)。
http://www.sanko-sha.com/sankosha/editorial/books/items/590-6.html
今朝、版元から宅配便で届く。編者の一人、嵩元友子さんからの謹呈本です。
昭和28年(1953年)10月に開館となった邦画専門名画座並木座」の、入場客に無料で配られていたプログラムの1号から100号まで(全600ページ)を、現物スキャンにより完全復刻したもの。分厚くズシリと重い。私が資料の一部を提供したことから、その謝礼ということで戴けた。
私はこの「並木座ウィークリー」の現物(1号〜100号)を親父の七回忌のとき、遺品整理をしていて発見。その内容に驚き、「これは絶対に出版に値する!」と確信したのだった。
何とか陽の当たるところに…と熱望していた折、「銀座並木座」(鳥影社・刊)を上梓された嵩元さんとの接点が生まれたのです。そこからはトントン拍子?。彼女の精力的な行動によって、今回の資生堂支援の「並木座回顧展」があり、併せてこの復刻版刊行も決まったのだ。彼女はプログラムの現物を、取材で知り合った初代支配人の奥様から提供を受けていた。しかし、残念ながら一部に欠落が有り、そこを私が埋めることで「完全版」となった。だから、遠慮することなく頂戴できるのだ(笑)。
内容は驚くばかり…著名映画人のエッセイの数々はどれも貴重だし、イラストも実に楽しい。
参考までに帯に書かれた「豪華執筆陣」を列記しますと、池部良 市川崑 今井正 小津安二郎 乙羽信子 越路吹雪 五所平之助 小林桂樹 佐田啓二 佐分利信 新藤兼人 高峰秀子 田中絹代 田村高廣 中村メイコ 成瀬巳喜男 野口久光 松山善三 溝口健二 森繁久彌 山村聰 吉村公三郎 淀川長治ほか
著作権・肖像権等、掲載にあたっては権利関係の許諾を受ける作業が大変なご苦労だったと聞いています。対象者は多岐にわたるし、中には権利継承者が不明な方も居られたりして…なにしろ半世紀以上前のものなのですからね。編集委員の方々、本当にお疲れ様でした。そして、ありがとう!
とにかく、懐かしの日本映画ファン垂涎の本であることは保証します。632ページで3990円(税込み)。けして高くない(と私は思う!)。
亡父はきっとこう言うでしょう「とっといた俺のおかげだぞ」って。「はいはい、そのとおり技師長さん」。別途購入して田舎の母に送ろう(そして仏壇へね)。