ギャラリー「麦」_

「かえるの王様」扉

また「麦」に行く(あ、昨日のことです)。オーナーともすっかり顔なじみだ(笑)。金山さんは「今日は家で絵を描いているので行かない」と連絡があったそうで、実は、今回は金山さんでなく、先月のこのギャラリーで開かれた「グリム童話の世界」展でお目にかかった伊藤亘さんからの呼び出しなのです。ギャラリーには喫茶コーナーが有るので、そこでの待ち合わせとなった次第。用件は、来月開催の「市民芸術祭」に私のグリムのマンガ原稿を展示したいとのこと。まぁ、ビックリ!「瓢箪から駒」みたいですね。24、25日に市民会館大ホールで「グリム童話劇」があり、それへの協賛?みたいなことらしい。
打ち合わせというか、プランを伺うと、劇の演目は「ラプンツェル」で舞台の壁に伊藤さんの同題ペーパーレリーフ作品が掛けられて、その前で劇が演じられる。私のマンガ原稿は客席側の壁にボードを立て、そこに貼りたい、つまり「ラプンツェル」だけの原稿で良いからと。いわば<ラプンツェル展>ということですね。ご協力はやぶさかでないんですが、原稿自体にはトーンが貼ってない(アミ目は濃淡含めて、全てデータ処理)。全体に白い原稿なので、展示にはちょいとつらいモノです。ゲラなり、元本をスキャンして拡大コピーでもすればOKなのでしょうが…場合によってはそれでも構わないとのことなので、あとはお任せ、としました。お役に立てるなら嬉しいのでね。さて、どんなことになるのでしょう。一応、地域からの情報発信、私も仲間入りですか(笑)。
私は「グリム童話」がテーマの展示ならば、扉絵原稿を何点か提供すればいいのかな、とも思ったので、そのプランはひとつこの場でやってみましょうかね。扉だけには自分でトーンなど貼ってたりするのですよ。
ということで、先ず、「かえるの王様」の扉をどうぞ。
これ、グリム原著のKHM1で、巻頭の話です。けれど、私のマンガ化(講談社ソフィアブックス)では採用しなかった。そこで、全巻完結後に文庫用オリジナルとして新たに描き起こしたもの。つまり未公開(笑)。
お姫様が泉にまりを落とし、かえるに拾ってもらう。お城に招待する約束で。しかし約束を忘れてしまう姫。かえるは直接城へやってくる。父王は約束は果たすようにと姫をいさめる。かえるが(いやがる)姫と寝食を共にすると、魔法が解けて元の王子に戻る(姫コロリと態度を変える・笑)。二人は結婚…という、なんともな話ですが。
※KHM○○というのは、グリム童話の「子供と家庭のためのメルヘン(Kinder-und Hausmärchen)」という原題からとった、各話に付けられた番号です(200まである)。
これからは各話の扉のブログ連載!番号順にね。