「楢山節考」で有名な今村昌平監督（79歳）が亡くなった。
私には高校時代に観た日活の「にっぽん昆虫記」や「赤い殺意」の印象が強烈で、何だか凄い映画を撮る人だなぁ…と。
今では今村プロっていうと監督個人の映画制作会社だけど、実は昔、アニメの彩色のプロダクションでも有ったってことは殆んど知られていません。実際は奥様が仕切っておられたわけですが、たまにご本人も手伝っておられたとか。この情報はうちのカミサンからです。彼女、三十数年前に近藤日出造さんが理事長の「東京デザインカレッジ」というマンガの専門学校に通っていたんですが、そこが倒産というか学校そのものが突然なくなってしまいましてね、そんな時、知人からアニメの彩色をしていた今村プロを紹介されたのです（彼女の自宅近くだった）。そこで仕上げを手伝っている際に、虫プロのアニメーター養成所の募集に巡りあったという次第。監督の奥様とアニメ業界の接点までは知りません。今村プロの名前はその後もずっと、多くのアニメ番組で見受けましたから、巨匠とはいえ監督が映画を撮れない時期などは陰で支えておられたんじゃないのかな…とも思うのです。ちょっと意外な裏情報でした。
画像は強引な「仁王」つながりとさせてもらって、国際情報社が出した絵本の表紙。例によってこれは個人の名前も制作グループ・タックの記述も無いという、失礼な出版物です（古本市で入手）。
