「漫画市」10号_

「漫画市」10号

「懐かしの漫劇倶楽部」(これが正式名称?)の高橋さんから「漫画市」という本を頂戴した。アップルBOXクリエートというところから出されている、ちょっと不思議な?本です。
復刻本というのでもなし、「伊賀の影丸」扉絵、評論、パロディ、研究 他となっていて、横山光輝の特集号。「まんが王」に連載の氏の「まんが教室」も再録されています。ゲストコミックとか描き下ろしの連載漫画もあり、同人誌というのでもなさそうですが(文章全て手書きのままというページも有る)…。
「<生活マンガ>に見る昭和三十年代の暮らし」と題した記事は「よたろうくん」(山根赤鬼)「ナガシマくん」(和知三平)「ポテト大将」(板井れんたろう)といった、懐かしいほのぼのとしたとぼけた笑いの作品が、コマの抜粋と共に紹介されてます。面白かった!
「劇眼漫歩」と同様に、横山まさみちの独眼日記が連載(構成文責 高橋孝三郎)されているところと、この本の編者(発行者?)が高橋誓(ちこ)さんという方らしいので、そのあたりに何か関係があるのでしょうか…。
全236頁で定価がなんと2000円!「伊賀の影丸」特集は今後も続くらしいけど、ひょっとして「ファンブック」という性質のものなのかなぁ…。要は発行者と購読者をつないでいる部分が良く分からないのであります。既に10号となっているところからいって、門外漢には不問で良いことなのかもしれませんが、刊行の経緯を知らない私は「やはり、ちょっと不思議」。
しかし、巻末の記事には、個人的に驚かされました。これも不思議な「縁?」でしょう。それは「桑田先生と私」という新田さやかさんの書かれた文を読んでのこと。人の「縁」について書かれています。
「私はアニメーターの両親の中で育ち…」え?
「両親は手塚治虫先生の「虫プロダクション」というアニメ会社に勤めていました」????!新田?
…じゃ、あの新田Bさんの!(当時、虫プロにはもう一人新田雅利さんというアニメーターがいて、こっちが先輩なので新田Aさん)なんと同期に机を並べて仕事した新田敏夫さんの娘さんじゃありませんか!桑田二郎さんのお弟子さんになってたなんて。新田氏が茨城の大洋村に引越したっていうのは、桑田さんと共にだったのかぁ!納得です。「アニメの仕事は宅配を使えば、地方でも出来るんだよ」って言ってたのです(でも、何で大洋村?って)。
高橋さん、ありがとうございました。おかげで私の中で一つの消息(疑問)が解決しました。
新田さやかさん、これからも頑張ってね!お父さんをどうぞ大切に。